噴火現象と災害

噴火現象とそれに伴って発生する災害には次のようなものがあります。

【降灰】
火山灰や軽石が降り積もることをいい、量が多い場合には昼間でも暗くなることがあります。建物に厚く降る積もると倒壊することもあります。また、灰を吸い込むと健康への影響も出てきます。

【噴石】
火口より放出される岩石のことで、直径数cm以上、時には1m以上の大きな噴石が降ってくることがあります。風の影響をあまり受けず、火口から数km以内の範囲に落下します。コンクリートの屋根でも突き抜けて穴をあけることがあります。

【溶岩流・溶岩ドーム】
高温でドロドロに溶けた溶岩が低いところを流れてきますが、先端部は冷えて固まりつつあるのでガラガラと崩れながら押し寄せてきます。速度は遅いのですが森や家は焼かれて溶岩(岩石)に埋め尽くされてしまいます。

【火砕流・火砕サージ】
高温の火山灰・石・火山ガスなどが混ざりあって山を下ってくるものを火砕流といい、石が少ない砂嵐(爆風)を火砕サージといいます。時速100kmを超える場合もあり、温度も数百℃に達することがあります。ちょっとした山は乗り越えて、すべてを焼き尽くします。

【火山泥流】
泥や石などの火山噴出物と水が混ざり合って谷を下ってくるものを火山泥流といいます。その中で、積雪期に火砕流の熱などで雪が融けて発生するものを融雪型火山泥流といいます。時速数十kmに達し、量が非常に多いのでふもとで氾濫して広い範囲が泥の海と化します。火口から直接泥流が流れ出すものを火口噴出型火山泥流(熱泥流)といいます。

【降雨型泥流(土石流)】
雨によって土砂・石・水が混ざり合って谷を下ってくるものを土石流といい、谷の出口で氾濫し家屋などに被害をもたらします。火山活動に関係なく発生することもありますが、火山灰が積もった場所では少しの雨でも土石流(泥流)が発生しやすくなり、下流に被害を及ぼします。

その他の現象

【岩屑(がんせつ)なだれ】
 噴火や地震によって、山体の一部が壊れ、大きな岩崩れとなって多量の土砂・岩石がふもとに流れ下る現象を岩屑なだれといいます。時速100kmを超える高速で流れ下ることもあります。 岩なだれ、岩屑流(がんせつりゅう)などともいいます。
【火山性地震・微動】
 マグマの移動や膨張・収縮といったマグマ活動、あるいはマグマが供給する熱エネルギーがもたらす現象に伴って発生する地震を火山性地震といいます。このうち、地下での流体(マグマや熱水など)の運動や小さな火山性地震の連発で連続的に長時間継続する震動を火山性微動といいます。
【空振】
 爆発的な噴火や規模の大きな噴煙活動などでは、衝撃波が発生して空気中を伝わります。窓ガラスが割れたりすることもあります。
【マグマ水蒸気爆発】
 高温のマグマによって熱せられた地下水などが急激に蒸発し、地表に爆発を伴いながら出てくる現象で、マグマ物質を一緒に噴出し激しい噴火を起こします。マグマ物質を伴わない場合は水蒸気爆発といいます。火口からは火山灰や噴石が噴出し、火砕サージの発生につながる可能性もあります。
【火山ガス】
 地表に噴出されるマグマ中の揮発成分のことをいいます。噴火口・噴気孔・温泉湧出孔などから噴出されます。火山ガスの大部分は水蒸気ですが、硫化水素や二酸化硫黄、二酸化炭素などの有害な物質が含まれることがあり、吸い込むと死に至ることもあります。これらの有毒ガスは空気よりも重いので風のない日に凹地や谷筋にたまりやすくなります。

その他の用語

【降下火砕物】
 火口から吹き上げられて地上に落下した火山噴出物の破片。火山灰や軽石・スコリアなどのこと。
【溶岩(火山岩)の分類】
 ケイ酸(SiO2)の含有量の少ないものから玄武岩~安山岩~デイサイト・流紋岩と分類されています。ケイ酸の量によって噴火の形態が異なり、玄武岩質の場合にはハワイの溶岩のようにサラサラと流れ、有珠山(昭和新山)のようなデイサイト質な場合は、粘性が強く爆発的な噴火を起こしたり、流れずに盛り上がって溶岩ドームを形成します。
【軽石・スコリア】
 噴火によって火口から放出されたマグマの破片で、空中に放出されたときにガスが抜けて多数の穴があいている。軽石は、よく発泡して水に投げ入れるとしばらくの間浮いている。一方、スコリアは発泡しているが水に投げ入れたときに沈んでしまう。軽石は明るい色のことが多く、スコリアは暗い色のことが多い。

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